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パーテーション工事の費用相場ガイド|法的注意点と代替の選択肢

オフィスの拡張やレイアウト変更でパーテーション工事を検討する際、「一体いくらかかるのか?」という費用の問題は避けて通れません。しかし、目先の工事費だけで判断すると、将来の思わぬコストや事業上のリスクに直面する可能性があります。 

本記事では、工事費用の相場から安く抑える方法といった基本情報に加え、見落とされることがある法的注意点や、将来発生しうる追加費用(いわゆる「隠れコスト」)について詳しく解説します。その上で、工事に代わる「第3の選択肢」まで具体的に提案します。 

この記事で分かること 

  • パーテーションの種類別費用相場と、詳細な料金内訳 
  • 工事費用を安く抑える6つの実践的な方法 
  • 見落とされることがある「原状回復」や「消防法」などの追加コストと注意点 
  • 工事不要の選択肢「レンタルオフィス」が合理的な理由 

パーテーション工事の費用相場と料金内

まず、費用相場から見ていきましょう。パーテーションの価格は、その素材によって大きく変動します。 

ハイパーテーションの種類と特徴(アルミ・スチール・ガラス) 

床から天井までを仕切る「ハイパーテーション」には、主に「アルミ」「スチール」「ガラス」の3種類があり、それぞれに長所と短所があります。 

  • アルミパーテーション: 軽量で施工しやすく、価格も比較的安価なため、多くのオフィスで採用されています。デザインのバリエーションも豊富ですが、遮音性や耐久性はスチールに劣ります。 
  • スチールパーテーション: 遮音性、不燃性、耐久性に優れており、役員室や会議室など、機密性を要する空間に適しています。アルミに比べて重量があり、価格も高くなる傾向があります。 
  • ガラスパーテーション: デザイン性が高く、開放感のある空間を演出できるのが最大の魅力です。オフィスのエントランスやリフレッシュスペースなどに用いられますが、価格は最も高価になります。 

種類別の費用相場(m2単価) 

一般的なオフィス(天井高2.7m程度)に設置する場合の、1平方メートル(㎡)あたりの費用目安は以下の通りです(2024年時点の相場)※1 

パーテーションの種類 1㎡あたりの費用相場(部材費+施工費) 特徴 
アルミパーテーション 12,000円~18,000円 コストとデザインのバランスが良い 
スチールパーテーション 20,000円~60,000円 遮音性・耐久性が高く、役員室や会議室向き 
ガラスパーテーション 30,000円~100,000円 開放感がありデザイン性が高いが、高価 

※上記はあくまで目安です。デザインや仕様、施工条件、地域によって価格は変動します。 

工事費用の詳細な内訳 

パーテーション工事の見積もりは、主に以下の項目で構成されます。 

  • パーテーション本体代: パネルやドアなどの部材費用です。 
  • 施工費(組立・設置費): 職人による設置作業の費用です。 
  • 運搬費・搬入費: 部材を現場まで運び込む費用。エレベーターの有無や階数によって変動します。 
  • 諸経費: 現場管理費や廃材処理費などが含まれます。 
  • オプション費用: ホワイトボード仕様やガラスの種類変更、電気錠の設置など、追加機能によって発生します。 

見積もりを取る際は、これらの内訳が明確に記載されているかを確認することが重要です。 

パーテーション工事の費用を安く抑える6つの方法 

予算には限りがあるものです。ここでは、工事費用を抑えるための具体的な方法を6つ紹介します。 

相見積もりを徹底する 

基本ですが、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」は重要です。最低でも3社から見積もりを取り、価格だけでなく、提案内容や実績、担当者の対応なども含めて総合的に比較検討しましょう。 

シンプルなデザイン・機能を選ぶ 

ガラスを多用したり、複雑なデザインにしたりするとコストは上がります。本当に必要な機能を見極め、できるだけシンプルな仕様にすることで費用を抑えられます。 

中古パーテーションを検討する 

初期費用を大幅に抑えたい場合、中古品の活用も有効です。ただし、サイズやデザインが限られる点や、傷・汚れ、保証の有無には注意が必要です。 

施工が容易な「ローパーテーション」を活用する 

床から天井まで仕切るのではなく、高さ120cm〜180cm程度の「ローパーテーション」で空間を区切る方法です。大掛かりな工事が不要でコストを抑えられますが、遮音性やセキュリティ性は低いため、簡易的なミーティングスペースや部署間の仕切りなどに適しています。 

補助金・助成金を活用する 

働き方改革やBCP(事業継続計画)対策などを目的としたレイアウト変更には、国や自治体の補助金・助成金が使える場合があります。自社の事業所がある地域の情報を確認してみましょう。 

DIYを行う 

ローパーテーションなど一部の製品はDIYも不可能ではありません。最大の利点はコスト削減ですが、施工品質が低いと安全性に問題が出たり、結果的に専門業者に依頼し直して費用がかさんだりするリスクがあります。また、賃貸物件では原状回復の際に問題になる可能性もあるため、慎重な判断が求められます。 

契約前に確認すべき「隠れコスト」と法的注意点 

パーテーション工事の検討は、見積金額だけで判断すべきではありません。ここでは、将来にわたる「隠れコスト」と「事業上のデメリット」を指摘します。 

将来の費用となる「原状回復費用」 

賃貸オフィスでは、退去時に入居時の状態に戻す「原状回復」が義務付けられているのが一般的です。設置したパーテーションはすべて撤去し、場合によっては壁や床の補修も必要です。この費用は、設置費用と同等かそれ以上にかかる場合もあり、将来的に発生しうるコストとして認識しておく必要があります。 

変化に対応しにくい「レイアウトの固定化」リスク 

一度工事で設置したパーテーションを動かすのは容易ではありません。事業の成長や働き方の変化に対応するたびに、追加の工事費用と時間が発生します。変化の激しい現代において、オフィスのレイアウトが固定化されることは、事業の迅速性を損なうリスクとなり得ます。 

消防法・建築基準法による追加工事の可能性 

天井まで届くハイパーテーションを設置する場合、消防法や建築基準法に注意が必要です。新たに部屋ができると、法律によって追加の対応が義務付けられる場合があります。 

例えば、以下のような工事が必要になる可能性があります。 

・スプリンクラー設備の増設 

・煙感知器の移設 

・避難経路の確保 

これらを遵守しないと法令違反となり、発覚した際には追加工事が必要になる可能性があります。想定外の出費に繋がるため、必ず施工業者に確認が必要です。 

※消防法・建築基準法の適用は自治体により異なる場合がありますので、所轄の消防署や建築指導課への事前確認をお勧めします。 

安さだけで選ぶ危険性 

費用を抑えることは重要ですが、安さだけを追求するのは危険です。「遮音性が低く、隣の会議室の声が聞こえてしまい情報漏洩のリスクがある」「施工が雑で、すぐにパネルががたつき安全性に不安が残る」といったトラブルが発生する可能性があります。極端な安さには理由があることを念頭に置き、信頼できる業者を選びましょう。 

会計処理の負担「減価償却」とは 

パーテーションの設置費用は、税法上「建物附属設備」または「器具及び備品」として資産計上が必要になる場合があります。例えば、天井まで完全に固定されたパーテーションは「建物附属設備」と見なされます。この場合、15年の法定耐用年数で減価償却を行うことになります。これは、長期にわたる会計処理の負担を意味します。※2 

“工事不要”という第3の選択肢|レンタルオフィスが合理的である理由 

ここまで見てきたように、パーテーション工事には様々なコストやリスクが伴います。そこで提案したいのが、「そもそも工事をしない」という第3の選択肢、レンタルオフィスの活用です。 

初期費用・原状回復費用を大幅に削減 

レンタルオフィスであれば、敷金・礼金や内装工事費といった高額な初期費用を大幅に抑えられるのが一般的です。そして大きな利点として、退去時の原状回復義務が軽減または免除される場合が多いことが挙げられます。これにより、将来発生しうる原状回復費用を原則不要にできます。 

※契約内容により異なる場合がありますので、契約前に必ず確認してください。 

事業の変化に即応できる「柔軟性」 

レンタルオフィスは、事業の成長や変化に合わせて、部屋の規模を柔軟に変更できます。「まずは2名用の部屋から始め、1年後には5名用の部屋へ移る」といったことが、比較的簡単な手続きで実現可能です。 

会議室やラウンジも追加コストなしで利用可能 

自社で会議室を造作する費用も、机やモニターなどの備品購入費も不要です。レンタルオフィスには、必要な時にだけ利用できる大小様々な会議室や、来客対応にも使えるラウンジが完備されている場合が多く、追加コストを抑えながら充実したオフィス環境を実現できます。 

【比較表】パーテーション工事 vs レンタルオフィス 

比較項目 パーテーション工事(賃貸オフィス) レンタルオフィス 
初期費用 高額(敷金、礼金、仲介手数料、内装工事費) 低額(保証金、初月賃料のみの場合が多い) 
原状回復費用 必要(高額になる場合がある) 軽減または免除される場合が多い 
柔軟性 低い(レイアウト変更に再度工事が必要) 高い(部屋の移動や解約が比較的容易) 
法的制約の有無 都度確認・対応が必要(消防法等) 原則なし(施設側で対応済み) 
利用開始まで 長い(数か月) 短い(契約後、即日〜数日) 
設備 自社ですべて用意 家具、ネット、会議室など完備の場合が多い 
会計処理 複雑(減価償却など) シンプル(賃料として経費計上) 

このように比較すると、特にスタートアップや成長企業にとって、レンタルオフィスがいかに合理的かお分かりいただけるでしょう。工事を検討する前に、ぜひ一度、fabbitのレンタルオフィスがどのようなものかご覧ください。 

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まとめ|自社の事業段階に合わせた最適なオフィス戦略を 

パーテーション工事の費用検討は、オフィス戦略の入り口に過ぎません。目先の工事費だけでなく、原状回復、法的制約、事業変化への対応といった将来のリスクまで含めて判断することが、適切な選択をするための鍵です。 

固定的な「所有」から、柔軟な「利用」へ。レンタルオフィスという選択肢は、現代のビジネス環境における有効な選択肢の一つと言えるでしょう。 

fabbitでは、レンタルオフィスの他にも、フリーランス向けのコワーキングスペースや、法人登記に使えるバーチャルオフィスなど、企業のあらゆる成長段階に対応するプランをご用意しています。 

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参照・引用元一覧 

  1. パーテーション工事の費用相場 – リホームナビ
     https://rehome-navi.com/articles/3522 
  2. 減価償却資産の耐用年数等に関する省令 – 国税庁
     https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/pdf/2100_01.pdf